メディア掲載 これまでメディアに掲載された活動を紹介します 朗読パフォーマー 現代短歌 歌人 北久保まりこ

北久保まりこ プロフィール

北久保まりこ

東京都生まれ
東京都三鷹市在住
日本文藝家協会会員
日本PENクラブ会員
現代歌人協会会員
日本歌人クラブ会員
心の花会員
Tanka Society of America
Tan-Ku共同創始者
Tan-Ku Association President

和英短歌朗読15周年記念動画
新作英文短歌
Spoken World Live発表作品

北久保まりこ

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歌人  北久保まりこ
メディア掲載

平成19年4月 環太平洋国際俳句大会にて、愛媛新聞社賞を受賞しました

英文

for whom

am I in full bloom?

castle ruins

(誰がために咲くわれなるや城の跡)

2007年04月15日(日)

裸木の高きところに冬はきぬ亡き人宛の手紙とどきて

寄する肩が時には欲しいわが死後に届く手紙のやうな木枯らし

忘れられゆく寒林の置き手紙こんなにも父は閑かに消えし

寒林へ行つてはならぬ ならぬなら死して瞳を見開きて見む

影だけをわれに残してゆきし父あの良い声が思ひ出せない

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2006年12月03日(日)

2006年11月 日本歌人クラブ主催 第五回国際交流短歌大会(於 ホノルル)で、 下記の賞を受賞することになりました。

■ ジャパン・タイムス社長賞(英語短歌部門)

英文
lest we stray
the Milky Way
just happens
to slip between
our entwined fingers

(はぐれないために繋ぎし指の間をふとすりぬけてゆけり銀河は)

■ 秀作賞(英語短歌部門)
英語短歌部門で、秀作賞を受賞することになりました。

英文
our two shadows
are lengthening -
oh God,
why am I a lamb,
why is he a wolf?

(狼と羊であるを悔いながら歩く二人の影長くなる)

■ 石黒陽子選者賞(2首1組)
石黒陽子選者賞 2首1組を受賞することになりました。

はぐれないために繋ぎし指の間をふとすりぬけてゆけり銀河は
男には緑の霧の中ならむ子を産むことも育てることも

■ 第5会 国際交流 日米短歌大会ホノルル 授賞式に出席いたします。ご報告は改めて。

日程

日 時 : 平成18年11月22日(水) 午後12時30分(12時より受付)
場 所 : ホノルル パシフィック ビーチ ホテル
記念講演 : 三枝昴之先生
主 催 : 日本歌人クラブ
講 演 : 文化庁 毎日新聞社
協 賛 : 在ホノルル日本総領事館、ハワイ州、ホノルル市、ハワイ日系人連合会、ハワイ日本文化協会、ハワイ日米協会、ホノルル日本人商工会議所、ホノルル日経青年商工会議所、松永平和研究所、ハワイ報知社、パシフィック・プレス社、K-JAPAN放送局、KZOO放送局

news_2006_11_22_01.jpg  ホノルル、パシフィックビーチホテル内 授賞式。
news_2006_11_22_02.jpg  日本歌人クラブ会長、神作光一先生と。ホノルルにて。

2006年11月22日(水)

日本語の響き紹介
カナダ「短歌・俳句フェス」 歌人北久保さん自作朗読

 歌人の北久保まりこさんが、カナダ・バンクーバーで開かれた「短歌・俳句フェスティバル」に参加、自作短歌を日本語で朗読し、米国やカナダの参加者たちと韻律の美しさを分かち合った。  現代歌人協会会員の北久保さんは、第三歌集「WILL」からセレクトした短歌に、英訳を付した「On This Same Star」を今春出版。翻訳に当たったオーストラリアの詩人アメリア・フィールデンさんの誘いで「俳句カナダ」主催の同フェスティバルに参加した。

 「英語で短歌や俳句を作っている米国やカナダの詩人など五、六十人が集まった研究・発表の場でした。私は日本語の短歌の響きをぜひ伝えたかった」と北久保さんは言う。

 <ぽつねんととほいところに回りゐる地球ひとつぶ宇宙のプラム> - 朗読会では、まず日本語で短歌を朗読して「音」を感じ取ってもらった。次に英訳を読んで「意味」を理解した上で、もう一度日本語を朗読し、作品を全体的に味わう方法を採った。「日本での朗読会よりも反応が率直でした。エモーショナルだ、感動したと声を掛けられました」

 同フェスティバルでは、徹夜で「RENKU(連句)」が行われるなど、英語による短歌・俳句への関心の高さが印象的だった、と北久保さん。米国の短歌俳句イベントでの朗読の企画も進んでいるという。

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2006年07月09日(日)

東京READING PRESS 2006年 8-9月号 に、6月10日の朗読イベント『On This Same Star 20060601』が紹介されました。

2006/6/10 sat.
On This Same Star 20060610

出演 : 北久保まりこ、アメリア・フィールデン、竹浪明、柳下美恵
会場 : 西荻窪・奇聞屋

 先日行われた現代短歌・俳句の朗読会「On This Same Star(この同じ星の上で)」は、タイトルにふさわしく世界のあらゆる出来事や心模様が作品に織り込まれていた。表題作の作者でもある北久保まりこさんは、99年に第一歌集を発表して以来国内で活動を続けてきたが、昨年からはオーストラリアやカナダで朗読会を開くなど、自らの作品と日本文化としての短歌を海外に紹介している。この日は、オーストラリア在住の女流歌人、と同時に北久保さんの作品を英訳しているアメリア・フィールデンさんも出演した。
 短歌と聞くと「敷居が高くて難しい」という印象を抱きがちだが、北久保さんの作品は短歌に触れる機会のない人でも楽しめる言葉が使われていた。伝えたいという気持ちは、朗読にも表れていた。ピアニスト・柳下美恵さんの静かな即興演奏に乗せて、人間や自然のけなげな日常生活から、チェルノブイリ原発事故やイラク戦争の恐怖、さらには北久保さん自身の心にひそむ明暗が変化をつけた声で読まれ、となりに立ったアメリアさんが一首ずつ英語に訳していった(巧みな韻律と短歌の形式が守られていることは驚きだ)。
 文筆家でもある竹浪明さんの短歌・俳句は、言葉の意外な組み合わせによるユーモアと思いやりのある皮肉が含まれていて人柄を感じさせた。
 朗読もトークも北久保さんのキャラクターが作り出す柔和な空気に包まれていたが、誰もが目をそむけたくような厳しい現実までも短歌に反映させて朗読している辺り、この星に強く根を張った北久保さんの揺ぎない意思を見る思いがした。

【丹野直樹】

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2006年06月10日(土)

平成18年5月19日から21日まで参加した『俳句・短歌Festival in Vancouver』の様子を、新聞各紙にご紹介いただきました。

7月7日 信濃毎日新聞(長野県)
  東奥日報(青森県)
7月9日 河北新報(宮城県)
7月10日 琉球新報(沖縄県)
7月11日 埼玉新聞(埼玉県)
7月11日 神戸新聞(兵庫県)
7月12日 山陰中央新報(島根県)
7月13日 愛媛新聞(愛媛県)
  秋田さきがけ新聞(秋田県)

2006年05月21日(日)

新刊

『On This Same Star』北久保まりこの第3歌集『WILL』から作品を選び、オーストラリア在住で短歌に詳しいアメリア・フィールデンさんが英訳した。母の死やチェルノブイリの惨事に接し、同じ星に生まれた人間の生と愛を主題にした作品の対訳集だ。

(角川書店・1,800円)

2006年04月30日(日)

朝日 歌壇 俳壇 / 風信

北久保まりこ歌集『On This Same Star』英訳歌集。
母の挽歌が中心の第三歌集『‘WILL’(ウィル)』から対訳式で「洗ひ髪ぬぐふ時ふと欲しくなるわたしの顔をうづめるところ」
「when drying / my newly-shampooed hair / unaccountably / I feel a desire for somewhere / I can bury my face」など収録。

アメリア・フィールデン訳。(角川書店・税込み1890円)

2006年04月24日(月)

カナダで5月開催の朗読 歌人の北久保さん出演

歌誌『朔日』会員で歌人の北久保まりこさん=写真=が 5 月 19 日からカナダのバンクーバーで開催される朗読イベント「短歌・俳句フェスティバル」に参加する。俳句への関心は海外でも強く、国際詩祭に日本の俳人が参加するケースが多くなっているが、短歌が朗読されるのはまれだ。

カナダ在住の詩人や俳句を作るハイク詩人たちで組織する「ハイク・カナダ」の主催で 5 月 19 日から 3 日間、早朝連句会をはじめシンポジウム、吟行句会、俳句研究の発表、俳句・短歌の朗読など日程はびっしり組まれている。

北久保さんは 5 月 21 日に、オーストラリア在住で英文短歌を作っているアメリア・フィールデンさんとともに出演。第 3 歌集『 WILL 』から 25 首を選び、日本語で朗読した後、フィールデンさんが英訳して朗読する。母への挽歌や永遠の時間を求める詩的な作品が中心だが、中には<おだやかに灰は降りつづく廃村に叫びのごときしづけさの照る>など地球環境の荒廃をつく短歌も朗読される。

海外での短歌への関心は俳句に比べまだ低い。だが日本歌人クラブでは海外普及に力を入れ、英文短歌作品や歌集の翻訳も進んでいる。フィールデンさんも同クラブの会員。 7 年前に北久保さんと出会った。「人間の持つ清らかな悲しみが短歌作品としてどのように伝わるか。短歌という詩型がどう理解されるのか楽しみ」と北久保さん。また、 4 月中旬には『 WILL 』から選んだ英和対訳歌集『 On This Same Star 』(角川書店)が刊行される。

【酒井佐忠】

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2006年03月30日(木)

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故菱川先生(文芸評論家・元北海学園大学教授)と。ながらみ書房 パーティ会場にて。

おだやかに灰は降りつづく廃村に叫びのごときしづけさの照る <広川隆一写真展「チェルノブイリ・核の傷跡」によせて>の詞書があるように、「廃村」は、死の灰の降りつづくチェルノブイリ。その静寂を「叫びのごときしづけさ」ととらえた感覚が鋭い。悲鳴のこもった「しづけさ」は、言葉以上に人の心を撃つからだ。

セシウムやストロンチウムを含有せし乳房かなしもをさな児を抱く

大気中にたまった「セシウム」や「ストロンチウム」が灰とともに振りつづけ、体内で放射線を出して白血病の原因となるけれど、写真は、その危険な物質を「含有」した「乳房」をとらえているのだろう。「ガンユウ」という硬い言葉の響きが、引き返すことのできない運命の重さを感じさせる。こういう悲劇的な核の時代に生きているから、逆に神話的な世界のゆたかさを思わずにはいられない。

天空よりみずをみちびくindra(インドラ)の爪先はときにいなびかりする

「インドラ」は、インドのベーダ聖典に現れる雷霆神(らいていしん)。武勇の神として悪魔プリトラを退治し、人間界に水をもたらす神として知られている。稲妻を、そのインドラの「爪先」の光と見ているのだが、インドラのもたらす水は、はたして「廃村」にも生命を復活させることができるのだろうか。

「ウィルWILL」(二〇〇五年 角川書店)。一九五九年東京生まれ。東京都三鷹市在住。

2005年05月07日(土)