歌人 北久保まりこ
お知らせ
2024年12月12日、平素声帯を診て頂いて大変お世話になっています医学博士、音声学講座講師の竹田数章先生とのご縁で洗足学園音楽大学の学生さんに、日本歌曲の詩と短歌の朗読をお聞き頂き指導させて頂きました。
表現者を目指す若い世代の方々にお聞き頂く貴重な機会を賜り、大変光栄でした。
本日(2025.1.15)は、竹田数章先生とのご縁で、桐朋学園音楽大学にて、日本歌曲「このみち」「悲しくなった時は」「さくら横ちょう」の歌詞の朗読のご依頼を賜りました。最後には聴覚に関する自作短歌連作を、竹田先生の能管演奏と共に朗読させて頂く貴重な機会も得て、大変濃く豊かなひとときでした。
竹田数章先生、神戸薫子さん、朴先生どうもありがとうございました。
2025年01月17日(金)
2024年最後のご報告は、私達(Deborahと私)の平和への祈りのTan-Kuがブルガリア現代俳句に掲載され、翻訳されたというものです。
公的にも私的にも、今年に相応しい締めくくりとなりました。Gabriela Zaneva 氏、Dimitar Aniev 氏に心より御礼申し上げます。
Stormy
speting snow
or petals of sahuru
falling falling
like ashes
in Ukraine (Mariko)
trains geing west
a child's stuffed bear
stares out the window (Deborah)
whose uniform...
a sunflower sprout
comes out
of the camouflage
pocket (Mariko)
the caws of crows
footage of survivors
underground (Deborah)
searching for
better days...
repeated invasions
in our layered
past (Mariko)
petal storm
is there a chance
for peace (Deborah)
2025年01月06日(月)
短歌研究『短歌研究年鑑2024』「総合年刊歌集 2024年の一万首」にご掲載頂きました。
大変光栄に存じます。
ありがとうございました。
北久保まりこ
猫として生まれしポレが丸くなる 種のへだたりの曖昧な午後
祖先より何千世代の旅のはて喉を鳴らせり百歳の猫
猫とゐる背にそそぐ陽のおだやかさたもちたしわれ一人のときも
永遠にをはりは在るか 長椅子に旅立ちまでの時のおくゆき
泣く膝に静かに触れし肉球の沁みゐる夕べ もう一度泣く
2024年5・6月合併号、300歌人の新作短歌 掲載より
『短歌研究』1・2月合併号の新企画、掲示板に記事をご掲載下さいました。
どうもありがとうございました。
掲載内容
短歌掲示板
新「お知らせ」コーナーです。今号は、北久保まり こさんからの「掲示」です。
新しい詩歌ジャンル Tan-Kuの協会 『Tan-Ku Association」を立ち上げました。Tan-Kuとは、 米国の優れた俳人デボラPコロジー氏と共に編 み出した詩形です。二人の作者が短歌と俳句を 交互に編むもので、一作ずつの組み合わせをTan- Kuセット、二作以上の場合をTan-Ku連作と 呼びます。
コロナ禍に行き来を阻まれた親友同士が、ネ ットを介し明日への望みを繋いだ術でした。残 念ながら、デボラは昨夏癌で他界しましたが、 外洋へ漕ぎ出した私達の小舟を天から見守って いると確信しています。
Tan-Kuは、キャッチボールのように、相手から 投げかけられた短歌又は俳句に応えます。お互 い別の角度の切り口を見せるのが面白い。筆者 もデボラの巧妙な返しに、「そう来たか!」と驚 嘆しながら共作に没頭したものです。オンライ ン誌「絆KIZUNA」の創刊します。当協会へは 左記URLより住む国や国籍の隔てなくとな たでもアクセスできます。第一Tan-Ku集『DIS- TANCE」2023年Shabda Press。
第二Tan-Ku集「ETERNAL」本年七月発行予定。
2024年12月27日(金)
短歌ソサエティオブアメリカ(TSA)の雑誌Ribbons 秋冬号に、セレクテッド短歌及び、短歌ハングアウトにご掲載頂きました。貴重な誌面をさいてくださいまして、ありがとうございました。
Selected Tanka
losing my voice
for two weeks
quiet home
quiet roses
purring old cat
Mariko Kitakubo, Tokyo, Japan
Tanka Hangout: Poems about Poetry
today's tanka is...
grandma said
everyday...
summer skies
on her birthday4
Mariko Kitakubo, Tokyo, Japan
TSA 2023 Anthology に作品をご掲載下さいました。
ありがとうございました。
quietness
of the oak barrels...
timeless
sharing wine
without a pandemic
Mariko Kitakubo/Tokyo, Japan
2024年12月09日(月)
角川『短歌』2024年10月号に新作12首のご依頼を賜りまして、ありがとうございました。
昨今、ネット上で被害が続出しております「なりすまし」について詠ませて頂きました。
Mr.なりすまし
某国の旅を背に立つプロフィール 非実在のハンサム大佐
途中まで話を合はす 策略を見抜くチャンスを逃さぬやうに
十七の娘の話をするわりに画像や動画が皆無なる怪
違和感の一つひとつを積み上げるやがて確信の基となるまで
絶賛をするほど怪しワタクシと面識の無きMr.フェーク
詐欺マニュアル通りはまれば今晩の己惚れカモのコンフィにされる
煽てれば良いと思つてゐるらしい 侮るなかれ貴様は誰だ
著名人を語るが新たな遣り口か画面に躍る盗用画像
実名で作曲家名乗る新手には本人に問ふ直球勝負
見掛けより数段手強き婆さんも健在なんだよナリスマシくん
接点の全てをブロック、詐欺行為報告済みにて落着なりき
現行犯通報に至り爽快感残る明け方 ひぐらしの声
2024年09月26日(木)
リチャードギルバート様、
貴方のオンライン詩歌誌Heliosparrowに、Deborah P Kolodji追悼のための、私とKathabelaによるTan-Ku 作品を掲載していただき、本当にありがとうございます。
Deborahと毎日メッセンジャーでやり取りしていた頃の時間が遠く感じられ、悲しみが癒えることはありません。彼女と過ごした17年の日々は私の人生の宝物です。
Melody
creaking
of the bridge,
stream sounds ...
miss you so
in the reflections (M)
a flute plays
in the same garde
your voice (K)
Mariko Kitakubo, Kathabela Wilson (Tan-Ku)
2024年09月22日(日)
ながらみ書房『短歌往来』2024年10月号に新作13首をご依頼賜りまして、どうもありがとうございました。
今夏(7月)、癌との闘いの末に帰天致しましたソウルメイトの挽歌連作を供養のつもりで詠ませて頂きました。
ソウルメイト
彼方よりノイズ交りに届きたり今し・・・方・・・Dが亡・・・くなりま・・・した
繋ぎるし手の温かさ ワタクシがフェイドアウトしてゆく真昼
本当かだうか判らず宙に浮く 浮きたるままに幾日か過ぐ
時だけが流れゆくなり予告なく皆ゐなくなる世界を置いて
いつの日か現実になると知りながら避けつづけるし時間がをはる
十七年も前だね私の朗読に涙せしD パサデナの秋
時間とは何なのだらう 急流にとりのこさるる岩の冷たさ
岩陰に消えゆくトカゲいくつかの小さき翡翠が転がるやうに
旅立ちは雄鹿月(バックムーン)の夜なりき天文学を好みたりしD
まだDを探してるやう暫くは祭の路地に迷子になりて
隔たれし距離と時差より解かれけり 魂が今肩を抱きぬ
百五十連作をともに編みたりき 我らのデュオが獅子座を駆ける
憧れはいつもだあれもゐない空 余韻をのこす打ち上げ花火
2024年09月19日(木)
Tan-Ku Association facebookページを開設しました。
こちらのリンクからご覧ください。
https://www.facebook.com/profile.php?id=61565293782799
2024年09月10日(火)
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2024年8月30日、Deborah P Kolodji氏の葬儀と、その後会場を移して行われたレセプションにて、彼女と共に編んだTan-Ku連作とTan-Kuセット、また、彼女を偲ぶ短歌連作を和英で朗読致しました。 葬儀の式典にて朗読。 |
2024年8月30日、葬儀後、会場を移して行われたレセプションに招かれた大勢の皆様に向けて朗読いたしました。 |
2024年08月30日(金)
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2024年8月29日、ソウルメイトでありTan-Kuの共同創始者であるDeborah P Kolodji氏の通夜に参列し、彼女を偲ぶ短歌連作を和英で朗読させて頂きました。 |
通夜の式典会場にて。 |
2024年08月29日(木)
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