歌人 北久保まりこ
お知らせ
Deborah P Kolodji 氏と共に編み始めました英語俳句と英語短歌の連作が早くも22作目となり、その内から2作(Seedlings、Uncertain)が、オンライン誌Under the Basho に掲載になりました。
二年前、第一作目の''Distance2020''を取り上げ、掲載して下さったことが、懐かしく思い出されます。
本当にありがとうございました。
>> Under the Basho / "Seedlings"掲載ページに移動する
>> Under the Basho / "Uncertain"掲載ページに移動する
2022年03月09日(水)
Tanka Society of America Member's Anthology に作品をご掲載いただきました。
心より御礼申し上げます。
・パピルスに記されざりし真実の背景として空をゆく舟
(まりこ 『短歌研究』2021年7月号 連作「*砂迷宮」より、同じ発想による英短歌)
*自作短歌で綴った古代エジプト王暗殺の物語
2022年03月07日(月)
本日(2月25日)発売の角川書店『短歌』3月号にご依頼頂きました書評が掲載されました。
心より御礼申し上げます。
大津仁昭歌集 『天使の課題』書評
北久保まりこ
『天使の課題』は、二〇一八年春から二〇二一年春までの作品四百二首が収められた、大津仁昭の第八歌集である。
扉を開くと、現実の世界をはるかに超えた詩的な作品が、次々にあらわれた。
最終の輪廻の果てや初夏(はつなつ)の浜辺隣に誰の影ある
わが身にも未知の星雲渦巻きて夜ごと清(さや)かに流星放つ
筆者の意識は、いつしか滑らかな流体となり、幻想の宇宙へと引き込まれる。
陽光に家族並びぬ われ以外みな影もたず冥界も春
鏡から過去の人々あふれ来て冥界の裁きなどわれに告げにき
池の面(も)に蓮の枯葉が残りをり昔乗りしは胎児のわれか
輪廻の途上なのか、「家族」、「過去の人々」、「胎児のわれ」の輪郭は、みな朧げである。
読む程に、思考の大半は形而上学的な概念で占められてゆく。心情が波立つ一方で、半ばそれを楽しみ、侵蝕を許している自分がいた。
朝に無く夜(よ)にのみ見えし洋菓子屋 今も名のなき幼児のよすが
バスに乗り幼児の影が通ふ夜の池のほとりに光る病院
幾度か登場する「幼児」も、体温を感じさせぬ、霊の存在である。
星と夏互(かたみ)に言葉響きをり人語以外の祭さへ見き
漢文の返り点すべて消し去ればそのまま遠き砂漠の言語
異次元を、自在に行き来しつつ発せられる「言葉」や「言語」は、他ならぬ作者の声と重なる。
読む者への視線を感じさせる幾首かには、寺山の影響が垣間見えた。
硝子戸の外に眼窩の浮かぶ夜どんな供養をすべきだらうか
祭礼の見世物小屋は若葉陰 擬態の蛇はどこに潜むや
「反歌」で締め、あとがきに「この「物語」」と記されている。長編の詩のような旋律が、常に根底に流れていた由縁は、こうした意図からだと腑に落ちた。
作者と乗り合わせた、車輪の無い列車を下りると、太陽系第三惑星の北半球は春。
春さなか公転止めて星かをる千年前の風ももろとも
人類がおよそ男女に分かれける前の入江の夜静かなり
帯に込められた願い通り「萌芽」は外界へと旅立ち、別の大地に生きる者の心へ、確かに届くことだろう。
2022年03月04日(金)
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PST2月23日4:00pm(JST2月24日9:00am )〜 Kathabela Wilson氏主催によるWednesday Poetry Zoom Meetingに参加し、自身の最新英短歌連作を朗読致しました。 |
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皆様共作の短歌連作朗読もお聞きし、短歌を世界に広めるという私の長年の夢の実現を、目の当たりにした感動を頂きました。 短歌に親しんで下さいます皆様、本当にありがとうございます。このような困難な時代にあっても、どうぞその豊かな感性で、其々の世界を表現しつづけてください。 |
2022年02月24日(木)
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PST 2月16日4pm (JST2月17日9am)~ Kathabela Wilson氏主催によるWednesday Poetry Zoom Meetingに参加し、 Deborah P Kolodji氏とともに編みました新旧の、英短歌と英俳句連作の朗読パフォーマンスをお楽しみ頂きました。 三回目のワクチン接種副反応の後、液晶画面越しではあれ、皆様の国際的な詩歌の世界にふれることができ幸いでした。 |
2022年02月17日(木)
James Evert Jones氏による朗読イベント"Spoken World Live"に、Featured speakerとしてお招き頂きました。
大変光栄なことと存じ、心から御礼を申し上げるとともに、出来得る限りのパフォーマンスを心掛けたく思っておりす。
開催日時は、PST(アメリカ時間) 3月12日午後2時~、JST(日本時間) 3月13日午前7時~となります。
2022年02月15日(火)
Marilyn Hazelton 氏編集発行によるアメリカの短歌誌、red lights Vol.18, No.1 January2022 に、私の連作短歌をご掲載頂きました。
コロナ禍で国際郵便事情のままならぬ時期に、遥かな旅路を経て届けられた歌誌は、雪晴れのひんやりと清々しい空の下、掌に安堵しているようにも見えました。
Marilyn氏に、心から御礼申し上げます。ありがとうございました。
『Paragliding』
Mariko Kitakubo
1
Gods or Devils
at Mount Hakuba
will you
permit me to fly
in the air?
2
so happy
in the strong arms
of the updraft
I am lifted
into the Autumn sky
3
this flight time
of paragriding
I'd like
to stay in the sky
forever ...
4
without
fear and worry
remaining
beside a cloud in the
peace of nothingness
2022年02月14日(月)
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PST1月19日4:00pm(JST1月20日9:00am) Kathabela Wilson 氏主催によるWednesday Poetry Zoom Meetingに参加。 親子に関する新英短歌連作を朗読したり、皆様との即興共作も楽しむ一時を得ました。 久々のMeetingで、多くの新鮮な触発を受け幸いでした。 |
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2022年01月20日(木)
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PST1月5日4:00pm(JST1月6日9:00am) Kathabela Wilson氏主催によるWednesday Poetry Zoom Meetingに参加致しました。 体調が今ひとつでしたが、提示しました私の英短歌から発想を得た詩歌作品を参加者皆様から頂戴し、見る見るうちに味わい深い連作が出来上がりました。 それぞれの作品は自ら光を放ち、私達の未来を照らすようでした。 感動を与えて下さいました主催者と皆様に、心から御礼を申し上げます。 |
2022年01月06日(木)
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PST12月29日4:00pm(JST12月30日9: 00am)〜Kathabela Wilson氏により開催されました今年最後のWednesday Poetry Zoom Meetingに参加し、即詠を含む自作英語短歌を朗読致しました。 表現者の皆様と共に歩むことで、長引くコロナ禍にあっても、この一年が常に明るい陽射しに守られていたと思います。 皆様ありがとうございました。 |
2021年12月30日(木)