歌人 北久保まりこ
記事詳細
短歌研究『短歌研究年鑑2024』「総合年刊歌集 2024年の一万首」 ・『短歌研究』1・2月合併号の新企画、掲示板
短歌研究『短歌研究年鑑2024』「総合年刊歌集 2024年の一万首」にご掲載頂きました。
大変光栄に存じます。
ありがとうございました。
北久保まりこ
猫として生まれしポレが丸くなる 種のへだたりの曖昧な午後
祖先より何千世代の旅のはて喉を鳴らせり百歳の猫
猫とゐる背にそそぐ陽のおだやかさたもちたしわれ一人のときも
永遠にをはりは在るか 長椅子に旅立ちまでの時のおくゆき
泣く膝に静かに触れし肉球の沁みゐる夕べ もう一度泣く
2024年5・6月合併号、300歌人の新作短歌 掲載より
『短歌研究』1・2月合併号の新企画、掲示板に記事をご掲載下さいました。
どうもありがとうございました。
掲載内容
短歌掲示板
新「お知らせ」コーナーです。今号は、北久保まり こさんからの「掲示」です。
新しい詩歌ジャンル Tan-Kuの協会 『Tan-Ku Association」を立ち上げました。Tan-Kuとは、 米国の優れた俳人デボラPコロジー氏と共に編 み出した詩形です。二人の作者が短歌と俳句を 交互に編むもので、一作ずつの組み合わせをTan- Kuセット、二作以上の場合をTan-Ku連作と 呼びます。
コロナ禍に行き来を阻まれた親友同士が、ネ ットを介し明日への望みを繋いだ術でした。残 念ながら、デボラは昨夏癌で他界しましたが、 外洋へ漕ぎ出した私達の小舟を天から見守って いると確信しています。
Tan-Kuは、キャッチボールのように、相手から 投げかけられた短歌又は俳句に応えます。お互 い別の角度の切り口を見せるのが面白い。筆者 もデボラの巧妙な返しに、「そう来たか!」と驚 嘆しながら共作に没頭したものです。オンライ ン誌「絆KIZUNA」の創刊します。当協会へは 左記URLより住む国や国籍の隔てなくとな たでもアクセスできます。第一Tan-Ku集『DIS- TANCE」2023年Shabda Press。
第二Tan-Ku集「ETERNAL」本年七月発行予定。